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【学校に行けない】診断書は必要か?提出しないとどうなる?

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お子さんが学校に行けなくなってしまった時。

「診断書の提出は必要ですか?」

と親御さんに質問されることが多いです。

情報が多い昨今、診断書を提出した方が良いらしい…と知識はありつつも、なぜ提出した方がいいのかは不明、という親御さんも数多くいらっしゃいます。

本記事では、すでに診断がおりている子の親御さん、診断がない子の親御さん、どちらのニーズにも応えられるよう「不登校の診断書提出について」総合的にまとめました。

りよせん

診断書を提出するメリット・デメリットはもちろん、不登校と病気療養児の違いなど専門的な内容も解説しています!

目次

不登校になったとき、診断書は必要か

結論:診断書がなくても問題ないが、診断がおりてるなら提出した方がよい

診断がおりているなら、提出しておいた方がGOODです。

ただ、病気の様子がないにも関わらず「なにか診断をもらわなきゃ!」と焦る必要はありません。

(もし、診断がない状態だとしても、病気の可能性を疑った場合は医師に相談してくださいね)

その理由を、次章からメリットやデメリットを通して説明していきますね。

診断書を提出するメリット

  1. 学校に正しく病状を理解してもらえる
  2. 進級ギリギリの場合、診断書がプラスに働くことがある

学校に正しく病状を理解してもらえる

診断書には、症状の詳細や現在行っている治療、今後の見通しなど細かく記載されているので、お子さん・親御さん・学校の三者で、病気に対する共通認識を持つことができます。

学校の先生は、病気に詳しいわけではありません。

仮に有名な病名であっても、詳細を知らないことがほとんどです。

また、有名な病名だからこそイメージが先行して誤解している可能性もあるので、診断がある場合はできる限り診断書を提出しておきましょう。

進級ギリギリの場合、診断書がプラスに働くことがある

進級の出席日数が若干足りない…そんな時に、診断書がパワーを発揮してくれる場合があります。

高校や私立小中学校では「進級会議」というものがあって、進級要件ギリギリの生徒の進級の可否を相談します。

診断書は「学校に行けない正当な理由」を証明する書面なので、進級会議で有利に働くことがあります。

出席が若干足りない程度であれば「補習ありで進級」となることも!

りよせん

進学校だと、成績がよければ「補修あり進級」になるケースもあります。

家庭学習ができる状態であれば、提出物やテスト勉強を進めておくといいでしょう。

\ 家で勉強をがんばりたいお子さんへ /

診断書を提出するデメリット

  • 診断書の発行が有料

病院にもよりますが、診断書を書いてもらうのに約5,000円かかります。

診療代、検査代、お薬代とは別に料金がかかるので、少し痛い出費かもしれません。

ただ、何回も書いてもらうものではありませんので、一度きりの出費と考えてOKです。

診断書を提出しないとどうなる…?

大丈夫!診断書を提出しなくても、大変なことは起きません。

お子さんが不登校になった時に「診断書を出さねば」「何か診断名をつけてもらわねば」と焦る親御さんがいらっしゃいます。

でも、不登校の原因は病気だけではないので、病気じゃないのに診断をつけようとする必要はありません。

診断書のメリットで進級の話をしたので、診断書がないと進級できないのでは…と不安になった方がいるかもしれません。

でも、進級会議ではお子さんのさまざまな状況を加味して話し合います。

病名(診断書)は、判断材料の一つなだけであって「診断書がないと進級できない」などという乱暴なものではないので、安心してください。

*公立の小中学校は無条件で進級・卒業できます。

診断書のもらい方

診断した医師(または医療機関)に、診断書の作成をお願いしてください。

診断がある場合、原則的に断られることはありません。

また、診断書は封をされていることが多いですが、封は切っても大丈夫なので中身を確認しましょう。

伝えてほしい内容が書かれていないなと思ったら、医師に相談してください。

りよせん

診断書のメリットは、お子さんの病状に関して、ご家庭と学校で共通認識を持てる点です。

学校にどこまで伝えているか把握するためにも、提出前に診断書を確認してくださいね!

【注意】

  1. 診断がおりていない場合は、診断書をもらうことはできません。
  2. 「不登校」という病名はありません。

不登校児と病気療養児はどう違うのか

  • 病気を理由に年間30日以上のお休み→病気療養児
  • 病気・経済的理由以外で、年間30日以上のお休み→不登校児

分け方自体は上記のように明確なんですが、どこまでを「病気」とするかが難しいところ。

さらに、文科省の教育支援資料を参考にするようにと公式の通知に書かれているのですが、「病弱」という項目があるのが微妙なところ。

【教育支援資料の記載項目】

  • 視覚障害
  • 聴覚障害
  • 知的障害
  • 肢体不自由
  • 病弱
  • 言語障害
  • 情緒障害
  • 自閉症
  • 学習障害
  • 注意欠陥多動性障害

そして、病弱の定義は↓こちらです。

病弱とは心身の病気のため弱っている状態を表している。また,身体虚弱とは病気ではないが身体が不調な状態が続く,病気にかかりやすいといった状態を表している。

病弱・身体虚弱(文科省)

不登校のお子さんで、起立性調節障害や自律神経失調症、不眠症などの診断がおりてる方も多いでしょう。

この「病弱」の定義を見る限り、診断がつく病気で年間30日以上欠席なら、不登校ではなく病気療養児…??

とも、解釈できるのですが、現場感からお伝えするに、診断があっても「不登校」に分類されることがほとんどです。

私の経験上、病気療養児となったのは以下のケース。

  • 長期入院・入退院を繰り返している
  • 特別支援級に在籍
  • 特別支援級や特別支援学校を検討している

もちろん、地域、学校、校長先生の考え方などで違いはあると思います。

ただ、病気療養児と言われるケースは、病気も重めで数も多くないものと考えていいでしょう。

起立性調節障害や自律神経失調症、不眠症などで学校に行けてないお子さんは「診断ありの不登校」という位置付けになることが多いです。

現に、平成30年度の調査で義務教育の不登校生徒は約16万人、病気療養児は約3千人(特別支援学校を除く)で、数に大きな開きがあります。

まとめ:診断がおりてるなら診断書を提出しよう。無理に診断をつけようとする必要はありません。

本記事では、お子さんが不登校になった場合の『診断書』について、よくある質問と回答をまとめました。

【要点まとめ】

  • 診断があるなら診断書を提出した方がいい
  • 学校に病状を理解してもらいやすいし、進級会議で有利に働く可能性もある
  • ただし、無理に診断してもらおうとする必要はない
  • 診断書は提出前に内容を確認しよう(封を切ってもOK)
  • 診断があっても、病気療養児になるケースはまれ

診断書はあくまで「学校に病状を正しく理解してもらうため」「病気を証明するため」に提出するものです。

どうしても提出しなきゃいけないものではありません。

診断書を提出しなければと義務感を感じ、診断をつけてもらおうと奔走する親御さんもいらっしゃいますが、その必要はありません。

診断がない場合は、お子さんの家庭の状況を学校に伝えることで、理解を深めてもらいましょう。

また、診断書がなくても、年間30日以上のお休みがあるお子さんの場合は、タブレット教材で出席扱いになるシステムがあります。

少しでも、家でできることを進めていきたい気持ちがあるなら『家にいながら出席する』というスタイルにチャレンジするのも◎です。

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