- 中3になって不登校になった
- 以前から不登校で、中3になった
中3は高校受験を控えた大切な受験期。
お子さんの進路を考えると、一度仕切り直して学校教育の軌道に乗せたいと考える親御さんも多いはず。
今回は、不登校支援経験者であり、自分自身も転勤族かつ中3は不登校だったりよせんが、実体験を交えてお話しします!
転校した方がいいのか?
やはり一人として同じお子さんはいないので、ケースバイケースです。
ただ、目安としてですが
- 転校を視野に入れてもいいケース
- 転校を控えた方がいいケース
は存在します。
以下に、転校した方がいいケース・しないケースを紹介するので、お子さんの意志や状態と照らし合わせて、検討の材料に使ってください。
転校した方がいいケース
- いじめなど、今の学校にいる「人」が不登校の原因
- 本人に転校の意志がある
- 学区指定など、志望高校への制度的な影響がない
- 転校先でもうまくいかない可能性を理解している
いじめなど、今の学校にいる「人」が不登校の原因
今の学校でいじめにあっている場合。
いじめる子どもがいない他の学校に引っ越せば、劇的に改善する場合があります。
いじめ以外でも
- 先生との不和
- 荒れている学校
など、その学校ならではの人や現象が、不登校の原因の場合は、転校を積極的に考えて◎です。
本人に転校の意志がある
お子さん本人に転校の意志がある場合、転校を前向きに検討してみてください。
現実的に不可能な可能性もありますが、まずはお子さんの意志を尊重する方向で考えてみましょう。
もちろん、最終的に「転校をやめる」という決断になるかもしれません。
それでも、お子さんは状況を改善しようして「転校」を提案しているわけなので、親子でいろいろ考えるというプロセスを踏んでほしいと思います。
学区指定など、志望高校への制度的な影響がない
最近は減ってきましたが、公立高校の場合「学区指定」がある場合があります。
転校とともに居住地も変わった場合、行きたかった高校が学区外になってしまう可能性があります。
中3で転校を検討する大きな理由に「受験」があると思います。
志望高校を不本意に諦めることのないよう、下調べは念入りに行ってください。
転校先でもうまくいかない可能性を理解している
状況を好転させるための転校ではありますが、転校先でもうまくいかない可能性が残念ながらあります。
「転校して、うまくいくかもしれないし、うまくいかないかもしれない」
この事実を親子とも理解した状態で、転校を検討してください。
転校さえすれば100%うまくいくと期待を持ちすぎると、再びうまくいかなかった時に、さらに深い心の傷を追ってしまう可能性があるのでご注意くださいね><
転校しない方がいいケース
- 学校を変えるだけでは問題が解決しない
- 本人に転校の意志がない
- 転校で志望校が学区外になるなど、受験に物理的な影響がある
学校を変えるだけでは問題が解決しない
不登校の原因が、今の学校限定の要素でない場合、転校はおすすめしません。
例えば、不登校の経験から「あらゆる人」が怖くなってしまった場合。
今の学校に限らず、新しい学校に行っても「人」は存在するので、このケースは転校が不適切です。
(転校する前に、人への恐怖心を和らげる必要があります)
本人に転校の意志がない
親が「転校した方がいいのでは」と思っていても、お子さんの意志がない場合は転校は控えましょう。
何事も「やらされ」は、お子さんにとってプラスになりません。
特に、転校してうまくいかなかった場合に、お子さんの心にも、親子の信頼関係にも大きな傷がつく可能性があります。
お子さんの意志と気持ちをしっかり確認してから、転校を検討しましょう。
転校で志望校が学区外になるなど、受験に物理的な影響がある
転校した方がいいケースでもお話ししましたが、公立高校には「学区」が存在することがあります。
転校に伴い転居をした結果、行きたい学校が学区外にならないように注意してください。
転校する場合に気をつけること
- 学習進度が違うので、自学が必要な部分もある
- 例え新しい学校が良い環境だったとしても、パワーを消耗する
学習進度が違うので、自学が必要な部分もある
転校すると、ほぼ100%の確率で学習進度にズレがあります。
教科書の進め方に合わせず、先生独自の進め方をしている学校も少なくありません。
そのため、学習の帳尻合わせは、独学または塾などで行う必要があります。
公立から公立への転校でさえ、進度の違いは生じるのでご注意ください。
転校が理由で「中学校で歴史を一回も習ったことがなく、地理を2回習った」というお子さんもいます。
本格的に転校に動き出すときは、新しい学校の学習進度も確認しておくといいでしょう。
新しい学校が良い環境だったとしても、パワーを消耗する
どんなに新しい学校が良かったとしても、環境の変化は体力・気力ともに消耗します。
不登校で心身の調子を崩している場合、変化に対応する体力・気力がない場合もあります。
かかりつけのお医者さんの助言などを参考に、お子さんの様子を見ながら転校を検討してください。
おまけ:中3で不登校だったりよせんの本音
私は中3の4月に転校し、いわゆるターゲットになってしまい2学期から不登校になりました。
初めての転校じゃなかったので、親も私も「どうにかやるだろ」と思っての転校の判断でしたが、見事撃沈しました。
さて、中3で転校し、痛い目にあった私は「もう一度、他の学校に転校したい」と親に申し出ました。
が、両親は調べることも検討もせずに「無理言うな」でした。
私、この時、めちゃくちゃショックだったんです。
転校できないことより何より「調べることも検討もせずに」NOを突きつけられたことに。
なんならうちの場合、親の都合で転校し不登校になったわけなので、より一層腹がたちました。笑
実体験から何を言いたいかというと、もしお子さんに転校したい意志があるなら
- 気持ちを受け止める
- 転校可能かどうか、検討する
- 不可能と判断した場合も、丁寧に説明する
この3つを心がけてほしいなと思います。
中学3年生は、さまざまな都合を考えられないほどバカじゃないです。
「転校したい」なんて、親に労力がかかることを申し出てることは重々承知。
その上で、今の苦しみをどうにか打破したいと願って、申し出てるのです。
不登校経験者として、不登校サポート経験者として、門前払いだけはやめてあげてほしいなと思う次第です。
まとめ
【要点まとめ】
- 不登校の原因が、いじめなどなら転校はあり
- お子さんの意志をできる限り尊重しよう
- 志望高校の学区は要確認
- 学習進度のずれはほぼ100%生じる
本記事では、中3の不登校のお子さんが「転校すべきか否か」にについてお話ししました。
お子さん一人ひとりによって正解は違いますが、紹介したケースを参考に検討していってください。
受験を迎える前に、一度仕切り直して学校教育の軌道に乗せたいと考える親御さんも多いはず。
お子さんの気持ち・意志・体力や気力、また現実的に転校が可能かなど、本記事を参考にじっくり考えてみてくださいね!